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豆大福が大好きな通称"豆大福先生"が
安川電機の製品にまつわる疑問や業界の
トレンドをわかりやすく解説します。

人協働ロボットに何をさせる?
希望の用途やワークに合う
エンドエフェクターや機器を簡単に接続する方法

2022.04.19

豆大福先生への質問豆大福先生への質問

人手不足のため人協働ロボットの導入を検討していますが、
させたい作業に対応したエンドエフェクターや周辺機器があるか、
また機器のセットアップができるか不安で、導入に踏み切れません。


豆大福先生

深刻化する人手不足の解消や生産性向上のため、様々な分野でロボットの導入が進んでいますね。実際にロボットを使用するには、ロボットにさせたい作業に応じてエンドエフェクターや周辺機器を選定し取り付ける必要があります。しかし、この選定・セットアップが、導入のハードルのひとつになっているケースも多いようです。今回は、そうした機器を安川電機の人協働ロボットに簡単にセットアップできる「Plug & Play」をご紹介します。


ロボット使用に必須のエンドエフェクターや周辺機器 選定や取付け工数が課題に

深刻化する人手不足の解消や生産性向上のため、ロボットの導入が進んでいます。しかし、一般産業用ロボットの導入のハードルになっている原因はいくつかあります。例えば、設置スペースがないことや、操作できる人材がいないといった問題などです。

その一つに、ロボットが扱うワークや作業に適したエンドエフェクターや周辺機器の、選定とセットアップという課題があります。

■エンドエフェクターとは?

エンドエフェクター(ハンド)

エンドエフェクターとは、ロボットに作業をさせるために、ロボットのアーム(腕)の先端に取り付ける機器のことです。エンドエフェクターを取り付けることで、ワークを掴んだり(把持)、吸着させたり、ねじを締めたりといった様々な作業が可能になります。

また、ロボットには力覚センサーやビジョンセンサーなどの周辺機器を取り付けることもできます。ロボットを実際に生産現場で使用するためには、ロボットにさせたい作業に適したエンドエフェクターや周辺機器を選定し、セットアップすることが必要です。

■エンドエフェクターや周辺機器を使うまでに必要な作業とは?

ロボットの導入にあたっては、まずこれらの機器の選定が必要になります。例えばワークを掴む「グリッパ」ひとつをとっても、扱うワークの大きさや固さによって様々な種類があり、適した機器を選ぶのは大変です。

また、選定が終わっても、その機器をロボットにセットアップするための時間や工数がかかることも課題になっています。

  • ロボットにさせたい作業や扱うワークに適したエンドエフェクターや周辺機器を選定する
  • それらをロボットに取り付けるためのカンザを設計・製作する
  • それらをロボットに接続するための配線の設計・製作をする
  • 動作させるための設定を行う。その際には、エンドエフェクターとロボットのそれぞれのマニュアルを照らし合わせて検討する必要がある

こうした作業を行うためにはメカ設計・電気設計の専門的な知識が必要ですよね。また、ものづくりのための工数もかかることから、特にロボットを初めて導入する環境ではハードルのひとつとなっています。

この課題を解消するため、安川電機の人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズでは、豊富なエンドエフェクターや周辺機器を素早く簡単にセットアップできる「Plug & Play」を実現しました。

Plug & Play

人協働ロボットと周辺機器を簡単接続!Plug & Play4つの特長

「Plug & Play」とは、ロボットとエンドエフェクター・周辺機器を、それぞれの接続や設定を自動もしくは簡単な手順で行い、少ない手間と時間で周辺機器を動作できる状態にすることです。このPlug & Playに対応した機器を「YASKAWA Plug & Play Kit」と呼んでいます。その4つの特長を見ていきましょう。

YASKAWA  Plug & Play Kit

1.選定する:豊富なエンドエフェクター・周辺機器が揃う

周辺機器メーカー各社との協力により、豊富なエンドエフェクター・周辺機器に対応しています。セットアップの心配をすることなく、必要な作業や扱うワークに最適な機器を選ぶことができます。現在対応している機器のラインアップはこちらからご覧いただけます。対応メーカーは今後も随時拡充していきます。
▶人協働ロボット対応の周辺機器一覧を見る

エンドエフェクター(グリッパ)の一例

エンドエフェクター(グリッパ)の一例

2.セットアップする:簡単に接続

一般的な産業用ロボットでは課題だった機器の接続が簡単に行えます。安川電機の人協働ロボット先端のエンドエフェクター取付け部は、標準規格「ISO9409-1-50-4-M6」に準拠しており、同規格準拠の豊富なエンドエフェクターや周辺機器など、様々な機器と簡単に接続できます。

また、機器の種類や構成によって、ロボットへ取り付けるためのケーブル、接続部品などが準備されているものや、外配線なしで取り付け可能なものもあります。ロボットに機器を接続するための設計・製作の工数を省くことができます。

簡単に接続

安川電機の人協働ロボット自体も、ロボット内蔵ケーブルとして、ロボット先端へのカメラ搭載などに便利なEhternetケーブル(Cat.6)やI/O用のケーブル、エアホースを内蔵しています。ロボット外装に配線をなくすことで、周辺機器との干渉を避けることができ、セットアップを容易に行うことができます。

ロボット内蔵ケーブル

3.セットアップする:簡単に設定

機器の設定も簡単に行えます。YASKAWA Plug & Play Kitには、ロボットへの設定を一括で行うインストールパッケージとセットアップガイドが準備されているものもあります。周辺機器とロボットそれぞれのマニュアルを照らし合わせて設定作業をする必要がありません。

簡単に設定

4.使う:簡単に操作

YASKAWA Plug & Play Kitは、接続・設定だけでなく実際の操作も簡単です。専用の操作画面が準備されているものもあり、情報の表示・設定と直感的な操作を実現します。

簡単に操作

これらの4つの特長により、エンドエフェクターや周辺機器の選定からセットアップ・操作にかかる時間や工数が削減でき、専門的な知識を持つ人が少ない環境でも、ロボットを導入しやすくなります。

Plug & Playで人協働ロボット導入の課題を解決!

Plug & Playで人協働ロボット導入の課題を解決!

エンドエフェクターや周辺機器との簡単接続・簡単設定が可能なPlug & Playは、ロボット導入の課題をひとつ解決するものです。初めて人協働ロボットの導入を検討される方や専門知識を持つ人が少ない環境であっても、ロボット活用の可能性を広げます。

▼工場への人協働ロボットの導入事例をご紹介しています▼

工場への人協働ロボットの導入事例をご紹介しています

▼人協働ロボットを導入するには?特長や用途が分かる!▼

人協働ロボットを導入するには?特長や用途が分かる!

今回ご紹介したPlug & Playや人協働ロボットに関する疑問やご相談は以下のお問い合わせフォームからお気軽にお尋ねください。

解説のポイント

  1. ロボット実際の生産現場で使用するには、希望の作業に適したエンドエフェクターや周辺機器を選定し、セットアップすることが必要。
  2. エンドエフェクターや周辺機器の選定~セットアップには時間や工数がかかり、専門的な知識が必要で、ロボット導入のハードルになっている。
  3. 安川電機の人協働ロボットはエンドエフェクターや周辺機器を簡単に接続できる「Plug & Play」を実現。豊富な機器ラインアップの中から選定し、簡単にセットアップできる。

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