2021年に世界的な半導体不足が深刻化したことは記憶に新しいですが、2025年現在、半導体・製造装置市場は、生成AIやクラウドサービスの急速な普及により再び拡大基調にあります。今回は、近年の市場動向の振り返りと2026年の予測をご紹介します。また、「アドバンストパッケージ」への対応も求められる、半導体製造の生産性向上に向けたソリューションをご提案します。
生成AI用途などで半導体の需要急増

2021年に顕著になった半導体不足は、2022年後半から需要減速により緩和しました。しかし2023年は、PC・スマホ向けメモリで供給過多が続く一方、自動車や産業機器向けは不足が残るなど、用途によってバラつきがありました。
2024年以降は状況が一変。2025年現在、生成AIやクラウドサービス向けの需要急増により、映像を処理するためのGPU(Graphics Processing Unit)やHBM(高帯域幅メモリ)を中心に需要が拡大しています。一方、車載・パワー半導体分野の本格的な回復は2026年以降になるという見方もあります。∗1
世界の半導体市場:2024年に急回復、2025年も成長継続
WSTS(世界半導体市場統計)「2025年春季半導体市場予測」によると、世界半導体市場は2023年に前年比-10.3%と落ち込みましたが、2024年は19.7%増の6,305億ドルと過去最高を更新。2025年も11.2%増の7,009億ドルと2年連続の2桁成長が見込まれています。AI関連のロジックIC(前年比+23.9%)とメモリIC(+11.7%)が成長をけん引するとしています。
2026年は成長率がやや鈍化するものの、8.5%増で7,607億ドルに達する予測。特にメモリは16.2%増と再加速し、エッジAIやオンデバイスAIの普及が背景にあります。

(図)世界半導体市場統計(WSTS), 「2025年春季半導体市場予測について」を基に当社作成
日本市場は円ベースで2025年に約7兆1,764億円(前年比+0.6%)、2026年には約7兆5,943億円(+5.8%)と緩やかな成長が続くとしています。∗2
半導体製造装置市場:2026年に5兆円超えへ
次に、半導体製造装置市場の成長予測です。日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、半導体製造装置の需要は2024年度に急回復し、2025年度は横ばいから微増の4兆8,634億円(前年比+2%)しています。これは、台湾ファウンドリーの2nm投資やHBMを中心としたDRAM投資が底堅い一方、車載・パワー半導体投資の回復が遅れているためです。
2026年度は、AIサーバー向けNANDフラッシュ投資も始まることから、10%増の5兆3,498億円と、初めて5兆円台に突入する見通しです。

(図)一般社団法人 日本半導体製造装置協会(SEAJ),
「2025年7月発表 半導体・FPD製造装置 需要予測 (2025 年度~2027年度)」を基に当社作成
半導体製造の最新技術「アドバンストパッケージ」とは?
ここまで見てきたように、生成AIや高性能コンピューティング向けの半導体需要が高まっています。それらの用途では半導体の高性能化が求められ、従来の微細化だけでは性能向上が追い付かない状況です。
そこで、近年トレンドになっているのが、複数のチップを組み合わせて性能を最大化する「アドバンストパッケージ(先端パッケージ)」技術。従来のように1枚のチップを微細化して性能を高める方法よりも、効率的に高性能化(処理の高速化)や製造コストの最適化が可能です。

生成AIの普及により半導体製造装置メーカーへの需要も増加し、また最新技術への対応も求められている状況なんですね。
アドバンストパッケージ工程に対応!先端半導体製造の最新ソリューション
半導体メーカー・製造装置メーカーには更なる生産性向上が求められています。また、アドバンストパッケージ技術への対応も必要です。
当社では高精度・低振動な搬送を可能にするロボット・モーションコントロール製品に、お客さまの止まらない生産を実現するデータソリューションを加え、ますます高付加価値化が求められる半導体製造の課題解決に貢献します。
12月17日(水)~19日(金)に東京ビッグサイトで開催される、半導体産業における製造技術、装置、材料などが結集するエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2025」に出展し、先進技術の実演を交えて最新ソリューションをご提案します。ここからは、その見どころをご紹介します。
中工程向け:低振動搬送システム+超高精度ステージ+データソリューション
アドバンストパッケージ工程の進化が続く、中工程向けのノンストレスなワーク搬送システムと超高精度ステージによる実演機を展示します。半導体ウエハ搬送用クリーンロボットSEMISTAR-GEKKO MD124Dは、ダイレクトドライブモータの採用により、ウエハへのストレスは最小限に高速・高精度な搬送を実現しています。
EFEM∗内でアドバンストパッケージ向けの様々なワーク搬送にも対応し、データ活用による半導体製造の完全自動化をも見据えています。当社のソリューションコンセプト「i³-Mechatronics」を体現した先進技術のデモンストレーションを行います。
∗Equipment Front End Moduleの略。半導体製造装置の工程間で、ウエハの受渡しを行う装置のこと

異常検知機能による予防保全
高付加価値化する半導体製造では、止まらないラインの実現が必須です。ACサーボドライブΣ-Ⅹの変化点検知機能により、装置の変化を簡単に可視化。異常予兆の把握や予防保全、ダウンタイムの短縮をご提案します。

省エネと小型化を両立したモータ・インバータのセンシング機能
機械の省エネ、小型化と安定稼働を実現するソリューションです。小型・軽量化とIE5基準の高効率運転を実現した「エコPMモータフラットタイプ」と、小型高機能インバータ「GA500」によるセンサーレス異常検知の実演を行います。

SEMICON Japan 2025でソリューションをご提案!
当社も出展する「SEMICON Japan 2025」への入場には、主催者サイトから事前登録が必要です。また、出展製品に関するご質問・ご相談は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
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- ∗1:
- 一般社団法人 日本半導体製造装置協会(SEAJ),「2025年7月発表 半導体・FPD製造装置 需要予測 (2025 年度~2027年度)」<https://www.seaj.or.jp/file/july2025seajforecastforpress_j.pdf>(最終閲覧日:2025年11月17日)
- ∗2:
- 世界半導体市場統計(WSTS), 「2025年春季半導体市場予測について」
<https://www.jeita.or.jp/japanese/stat/wsts/docs/20250603WSTS.pdf>(最終閲覧日:2025年11月17日)
解説のポイント
- 半導体は生成AIやクラウドサービス用途などで需要が急増し、2025年も成長継続の見込み。日本でも緩やかな成長が続くと予測されている。
- このトレンドを受け、半導体製造装置の日本での販売高は2026年に5兆円を超える見込み。高性能化に向けた新技術「アドバンストパッケージ」への対応も求められる。
- 当社では、高精度・低振動な搬送を可能にするロボット・モーションコントロール製品に、お客さまの止まらない生産を実現するデータソリューションを加え、新技術にも対応した半導体製造の課題解決に貢献する。


















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