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豆大福が大好きな通称"豆大福先生"が
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工場で始める"カーボンニュートラル"とは?
企業のメリットや、省エネ・創エネの
取り組み例を紹介

2024.7.22

豆大福先生への質問 豆大福先生への質問

カーボンニュートラルの実現や脱炭素経営が注目されていますよね。
自社工場でも取組みを検討していますが、何から始めたらよいのでしょうか?
企業にとってのメリットや具体的な取組み例、効果を教えてください。


豆大福先生

温室効果ガスの排出を“全体としてゼロ”にする「カーボンニュートラル」、またその実現に向けた取組みの一つである「脱炭素経営」の認知度が上がり、皆さんの工場や事業所などでも、具体的な取組みを検討されているのではないでしょうか。今回は、「そもそもカーボンニュートラルとは?」「企業が取り組むメリットは?」「何から始めればいい?」といった疑問を解消し、当社製のインバータやPMモータ、太陽光発電用パワーコンディショナによる省エネ・創エネの取組み例もご紹介します。


カーボンニュートラルとは?温室効果ガスの排出を"全体としてゼロ"ってどういうこと?

カーボンニュートラルとは?

カーボンニュートラル(carbon neutral)とは、CO2(二酸化炭素)およびメタン、N2O(一酸化二窒素)、フロンガスを含む温室効果ガスの排出を"全体としてゼロ"にすることです。

排出を"全体としてゼロ"とは、温室効果ガスの「排出量」∗1から、植林、森林管理などによる「吸収量」∗2を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。
∗1,2:ここでの温室効果ガスの「排出量」「吸収量」とは、いずれも人為的なものを指します。
∗出典:環境省,「脱炭素ポータル カーボンニュートラルとは」
<https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/>(最終閲覧日:2024年7月11日)

政府は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル宣言」を行い、2021年5月には「改正地球温暖化対策推進法」が成立。「2050年までの脱炭素社会の実現」を法律に位置づけました。2050年までの脱炭素社会の実現を目指し、企業に対しては脱炭素経営への取組み促進を行っています。

企業がカーボンニュートラルに取り組むメリットは、光熱費・燃料費の低減だけにとどまらない

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企業がカーボンニュートラルや脱炭素経営に取り組むメリットとして、地球環境や社会への貢献はもちろんのこと、経営面ではやはり光熱費・燃料費の低減があげられます。

さらに、脱炭素経営に取り組む企業として注目されることで、知名度・認知度の向上、社員のモチベーションアップや人材獲得につながる経営メリットもあるといわれています。∗3

工場や事業所などで取り組める身近な方法は、省エネ=機械の消費電力を削減することや、創エネ=工場や事業所などで使用する電力を自ら作ることです。

安川電機では、インバータやPMモータ、太陽光発電用パワーコンディショナなどの省エネ・創エネ製品の供給を通じて、お客さまの環境負荷低減の取組みに貢献しています。次の章では、製品を適用した具体的な省エネ・創エネソリューションと効果を解説します。

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∗3 出典:環境省,「脱炭素ポータル 中小規模事業者様向けの『脱炭素経営のすゝめ』」
<https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/topics/20230905-topic-49.html>(最終閲覧日:2024年7月11日)

省エネ取組み例:インバータ+PMモータの適用で電気料金を約30万円、CO2を約8t減

まずは省エネの取組み例として、インバータとPMモータの適用をご紹介します。

世界で最も電力を消費しているのはモータです。日本国内のモータ普及台数は1億台以上といわれており、カーボンニュートラルを実現するためにはモータにかかわる省エネが欠かせません。そこで、事業所内・工場内にある様々な機械や設備をインバータ駆動に変え、エネルギー効率を高めることで、省エネに貢献できます。

以下の図は、インバータとPMモータを、ファンやポンプなどの設備に適用することで大幅な省エネを実現する例です。24時間365日稼働させた場合、商用電源運転をした時と比べて、年間で電力量を約18,700kWh削減、電気料金は約30万円の節約になります。CO2は約8tもの削減につながる試算です。

インバータ+PMモータの適用

特に、安川電機の小型高性能インバータGA500と、世界最高クラスの効率IE5の「エコPMモータ フラットタイプ」を組み合わせることで、機械の総合効率を飛躍的に向上することができます。

小型高性能インバータGA500

LCA(ライフサイクルアセスメント)の取組みにも

カーボンニュートラル取組みの中で注目されている、製品単位での環境負荷を定量的に評価するLCA(ライフサイクルアセスメント)の観点でも、インバータとPMモータの適用は効果的です。

LCAとは、製品またはサービスが、原材料の調達から廃棄・リサイクルまでのライフサイクル全体または特定段階において、環境にどのような影響を与えているかを、適切かつ定量的に評価する手法です。

インバータやPMモータを適用することで、製品のライフサイクルの中の「生産」や「使用・消費」におけるCO2排出量を大きく削減できます。

LCA(ライフサイクルアセスメント)の概念

▶【動画】ファンの設備に適用したデモンストレーションを見る
▶ 適用製品:小型高性能インバータGA500
▶ 適用製品:エコPMモータ フラットタイプ

創エネ取組み例:必要な電気を作って使う「自家消費型太陽光発電」

「自家消費型太陽光発電」

電気を作る「創エネ」の取組みも増えています。その中で、太陽光発電で発電した電気を「売る」のではなく「自分たちで使う」、自家消費型太陽光発電が注目されています。

自家消費型太陽光発電は、太陽光発電の買取価格(売電価格)が低下し、産業用電気料金も高騰する中、経済的・社会的メリットが大きいとされています。また、再生可能エネルギーの普及を目指す国としても導入を後押ししています。

課題とメリット

▶【もっと詳しく】電気料金削減、災害時の備えにも!今注目の「自家消費型太陽光発電」とは?3つのメリットと導入事例を紹介

安川電機では、自家消費型太陽光発電に最適なパワーコンディショナEnewell-SOL P3Aを展開しています。

パワーコンディショナEnewell-SOL P3A

Enewell-SOL P3Aは、自家消費型に特化した三相200V級 25kWのパワーコンディショナです。自家消費型・オンサイトPPAに有効な機能・構造が特長です。

Enewell-SOL P3Aの特長

まず、既存設備を利用することで初期費用を最小化します。また、自家消費機能を内蔵し、発電電力を自家消費へ最大活用します。さらに、クラウドサービスを使ってお客さまのスマートフォンやタブレット、PCから遠隔で簡単に監視・操作ができ、運用面でも安心です。

クラウドサービスを使い、遠隔から簡単監視・操作

自家消費型太陽光発電に最適!
Enewell-SOL P3Aの仕様・特長を詳しく見る

省エネ・創エネの取組みについてお気軽にご相談ください

企業のカーボンニュートラル、脱酸素経営への取組みは今後ますます加速すると考えられます。安川電機は、省エネ・創エネの2つの視点から実現に向けたソリューションをご提供します。

今回ご紹介した各製品や事例の詳細、省エネ・創エネの取組みについてのご相談は、お問い合わせページからぜひお気軽にご連絡ください。最適な製品やシステムをご提案させていただきます。

解説のポイント

  1. カーボンニュートラルとは、CO2(二酸化炭素)をはじめとする温室効果ガスの排出量から、森林などによる吸収量を差し引いて、全体としてゼロを達成すること。
  2. 企業がカーボンニュートラルに取り組むメリットは、光熱費・燃料費の低減だけにとどまらない。知名度・認知度の向上、社員のモチベーションアップや人材獲得といった経営メリットも。
  3. 安川電機のインバータやPMモータの適用により、年間消費電力量やCO2排出量を大幅に削減することができる。また、電気を作って使う自家消費型太陽光発電に最適なパワーコンディショナも展開している。

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