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2018.05.14

ロボットコントローラによる“視える化”で予防保全を効率化

豆大福先生への質問豆大福先生への質問

ロボットの予防保全に取り組みたいのですが、
保全作業を効率化できる製品やサービスはありますか?

スマートファクトリ化による生産性向上が進むものづくりの現場。その取り組みのひとつとして、生産ラインや生産機器の“視える化”による保全作業の効率化が求められていますね。今回は、安川電機のロボットコントローラYRC1000を活用した、ロボットの保全作業効率化の方法を解説しましょう。

クラス世界最小サイズのロボットコントローラ「YRC1000」

安川電機のYRC1000は、クラス世界最小サイズのロボットコントローラ。制御盤の小型化による設備の省スペース化、新動作制御の適用によって高速・高精度制御を実現し、生産性向上に貢献します。軽量化・操作性を大幅に向上させたプログラミングペンダントも特長です。

YRC1000の対応ロボットとして、ハンドリング用途(多用途適用型)ロボットMOTOMAN-GPシリーズアーク溶接用途最適化ロボットMOTOMAN-ARシリーズをはじめ、2017年には中大型ロボットの29種を新たにラインアップし、対応機種を拡充させています。

▶YRC1000の詳しい特徴を見る

ロボットコントローラYRC1000で保守作業を効率化!

動作性能、操作性にすぐれたYRC1000。そのもう一つの特長が、保全作業効率化の機能です。ロボットの予防保全に活用できる機能をご紹介しましょう。

1. 手元で稼働状況を“視える化” し、改善ポイントを特定

保全の効率化には、まずロボットの稼働状況を“視える化”することが大切。YRC1000は、プログラミングペンダント上でロボットのIO停止時間、省エネ時間、アラーム停止時間をグラフ表示でき、簡単に確認=“視える化”できます。これにより、ロボットの負荷状況や生産ラインの改善項目が分かりやすくなります。従来のシリーズでは累積データのみの表示でしたが、YRC1000では時間・日・月単位で確認できるため、生産計画の見直しにも役立ちます。

2. 点検項目と点検時期をそれぞれ“視える化”。保全計画を効率的に

点検時期を事前に把握できれば、保全作業はより効率化できます。YRC1000では、従来シリーズのように定期点検時期を事前にお知らせするだけでなく、「グリース補給」「機内リード交換」「オーバーホール」など点検項目が明確化されています。更に、ロボットの稼働状況から具体的な点検予定日を算出して表示するため、どの項目をいつ点検すればいいか、保全計画を立てやすくなるでしょう。

YRC1000は、2016年のグッドデザイン賞を受賞しました。大幅な小型化による生産設備の省スペース化やフレキシブルな配置を可能にしたこと、プログラミングペンダントの軽量さと重量バランス、持ちやすさなどが評価されました。

3. ジョブごとの問題ポイントを簡単に特定できる

ロボットを動作(プレイバック)させるだけで、ロボットの内部データ(プレイバック実行回数、移動時間、IO停止時間、省エネ時間)をモニタすることができます。各データをジョブごとに確認できるため、どのジョブのどのステップの負荷率が高いのか、問題ポイントの特定が容易になります。

また、ジョブ診断結果をロギングすることで過去のデータと比較しやすくなり、改善の効果を確認する上でも役立ちます。

4. 負荷軽減ポイントの特定を容易に

ロボット動作において特定の軸に負荷がかかりすぎてしまう場合などには、負荷がかかっている動作の特定が必要です。しかし従来のシリーズでは、操作者の経験と勘に頼るケースも多くありました。

YRC1000のペンダントオシロスコープ機能(オプション)を使用すると、計測した各種波形とジョブ、各種波形とロボットの3Dをペンダント上で連動させて表示することができ、問題の動作の特定やジョブ修正が簡単に行えます。改善ポイントを特定する時間を削減でき、生産性向上につながります。

5. PCソフトウェアと連携して、予防保全をより便利に・効率的に

YRC1000は、ネットワークでつながったロボットを一元管理し保守・予防保全に役立てることができるPCソフトウェア「MOTOMAN Cockpit Platform(MCP)」や、クラウドサービス「MOTOMAN-Cloud」に対応しています。こうしたサービスと連携することで、保全作業の更なる効率化に取り組んでみてはいかがでしょうか。

遠隔でロボットを監視できる「MOTOMAN Cockpit Platform」

▶MOTOMAN Cockpit Platformとは?

YRC1000には他にもさまざまな機能があり、オプション機能をつけることも可能です。YRC1000の詳しい情報や対応ロボットの導入などについては、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。

解説のポイント

  1. 生産性向上のために、保全作業の効率化が求められている。
  2. 安川電機のロボットコントローラYRC1000は、予防保全に活用できる“視える化”機能が充実している。
  3. YRC1000をネットワークやクラウドサービスと連携することで、保守・予防保全がさらに便利に!

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