![]() アーク溶接の生産性向上、ロボットシステム溶接設備の高密度配置と簡素化による溶接ラインの省スペース化を実現しました。 |
ロボットの下アーム(下腕)中間部に、7軸目の回転軸を設けた世界初となるアーク溶接最適化ロボットを実現しました。
この7軸目によるロボット姿勢の自由度拡大でアームの回り込み姿勢がとれるので、トーチの最適溶接姿勢を常時確保したままで、ロボットアームとワーク・ジグとの干渉回避が容易にでき、大形ワークやジグのあらゆる方向から常に最適姿勢で溶接でき、溶接品質が向上します。また、ワークやジグ内部への進入、内面溶接も容易にできます。
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ロボットアームの回り込み姿勢での溶接例
可搬質量3kgで、繰り返し位置決め精度は±0.08mmと高精度です。7軸制御によるロボット姿勢自由度の拡大、最大リーチ1434mmの広い動作範囲によって動作特性を格段に向上しました。
合わせて、ロボット各軸の動作速度を最大5%アップ(当社6軸従来機比)して世界最高速を実現しました。動作特性の向上と高速化によって、生産性アップが図れます。
名称 | MOTOMAN-VA1400 | ||||
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可搬質量 | 3kg | ||||
繰り返し位置決め精度 | ±0.08mm | ||||
最大速度 | S軸(旋回) | 3.84rad/s (220°/s) | 動作範囲 | S軸 | ±170° |
L軸(下腕) | 3.49rad/s (200°/s) | L軸 | +148°~-70° | ||
7軸目 | 3.84rad/s (220°/s) | 7軸目 | ±90° | ||
U軸(上腕) | 3.84rad/s (220°/s) | U軸 | +170°~-175° | ||
R軸(手首旋回) | 7.16rad/s (410°/s) | R軸 | ±150° | ||
B軸(手首振り) | 7.16rad/s (410°/s) | B軸 | +180°~-45° | ||
T軸(手首回転) | 10.65rad/s (610°/s) | T軸 | ±200° | ||
本体質量 | 150kg |
7軸制御によるロボットアームの干渉回避によって、ワーク・ジグのあらゆる方向から常にトーチ最適姿勢で溶接できます。これにより、自動車フレームやシートフレームなどの長物・大形や複雑形状ワーク等の溶接で、アーム干渉回避のために、ワーク横方向へロボット設置した広い設備面積を要する配置から、ロボットを壁掛けや、ポジショナ上面に搭載した最小面積で、ワークの上部からアームの干渉を回避した最適姿勢による溶接を実現し、溶接設備面積を1/2に削減できます。
また、近接配置のロボット同士のアーム干渉回避姿勢が容易にとれるので、狭いスペースに複数のロボット設置が可能なことや、ロボット2台で2工程を要した設備を1台のロボットで実現可能など、設備面積やロボット台数の削減で、高密度配置のコンパクトなロボットシステムが構築できます。
MOTOMAN-VA1400の ポジショナ上面への 搭載例 |
・上部からの最適姿勢溶接で設備面積削減 ・ロボット2台作業から1台へ集約可能 |
ロボット2台の近接配置が可能 |
アーク溶接最適化ロボットとして、溶接トーチケーブル・ホース類をロボットアーム(上腕)に内蔵した構造を継承しており、隣接するロボットや周辺機器とケーブルとの干渉が無く、ワークやジグ内などの狭い場所への進入が容易なうえ、溶接ワイヤの送給性向上による溶接品質アップ、ケーブル類の挙動スペース削減、ケーブルの寿命延長などに寄与します。
これらに加えて、溶接アースケーブル(60mm2)とガス用ホース(1本)、エア用ホース(1本)をロボットのベース部に内蔵可能な構造にして、使いやすさとメンテナンス性の向上を図っています。
*:トーチケーブルのアームへの内蔵方式は当社のパテントです。 |
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