太陽光発電用パワーコンディショナの一般的な寿命は10〜15年とされる中、2012年のFIT開始から10年以上が経過し、当時設置されたパワーコンディショナの更新需要が本格化しています。一方で更新条件が複雑化していることに要注意です。今回は更新条件のポイントや注意点を解説し、スムーズな更新を実現する当社の新型パワーコンディショナの導入メリットをご紹介します。
パワーコンディショナの更新条件が複雑化―系統連系要件改定のポイント
FIT開始当初に設置されたパワーコンディショナの更新需要が本格化しています。
特に当社が2010年に発売したPV1000はFIT開始当初から使用されているため、更新が急務です。また、その後2015年に発売したEnewell-SOL P2A、Enewell-SOL P2Hもリリースから10年が経過し、パワーコンディショナの一般的な寿命を鑑みると更新検討が必要な時期にさしかかっています。
対応が急がれる一方、更新条件が複雑化していることにも注意が必要です。近年も改定があり、更新検討時には非常に重要なポイントです。
①系統連系技術要件の近年の改定ポイント
・遠隔出力制御対応(0~100%)(2015年1月26日より)
電力会社が遠隔で発電量を調整できる機能や装置を設けること
・力率一定運転 力率設定範囲対応(0.8~1.0)の必須化(2025年4月より)
パワーコンディショナの運転力率を80%~100%の範囲で設定可能とし、配電線の電圧上昇を抑えること
・並列時許容周波数対応の必須化(2025年4月より)
系統周波数が並列時許容周波数(標準周波数+0.1Hz)以下となっていることを確認する装置または機能を発電設備に具備すること
・低圧連系における新型能動方式(フリッカ対策STEP3.2)の対応必須化(2025年4月より)
▶もっと詳しく:三相パワーコンディショナは「新型能動方式」に対応していますか?対応時期や製品選定のポイント
②EMI(電磁妨害)規制の強化
住宅用・産業用パワーコンディショナを含む電子機器からの不要電波(ノイズ)が、防災行政無線や漁業無線などに妨害を与える事例が急増していることから、総務省は各自治体などに対し、CISPR 11 (第6.2版)に適合した製品を選定する通達を出しています。
更新時の注意点―太陽電池の構成やパワーコンディショナの外形寸法も確認を!
更新に向けた製品選定の際は、複雑化する更新条件に適応することはもちろん、以下のポイントにも注目することで、更新作業をスムーズに進められます。
①更新条件に適応しているか?
最新の系統連系技術要件への対応(遠隔出力制御、新型能動方式(フリッカ対策STEP3.2)、並列時許容周波数、力率一定運転)、CISPR 11 第6.2版への適合などの有無を確認します。
②太陽電池の構成がパワーコンディショナの入力仕様範囲内か?
既設の直列枚数(電圧)・回路数(電流)が新パワーコンディショナの入力仕様範囲に収まるかを確認します。仕様範囲内に入っていない場合はストリング再設計が必要となり、設計・工事コストの主要因となってしまいます。
③外形・取付け寸法に互換性はあるか?
現地工数を削減するうえで、取付けねじ位置やサイズの互換性がポイントになります。
④騒音・塩害対策は問題ないか?
騒音や塩害への対策も確認し、設置地域のリスクに合わせます。
最新要件対応で更新がスムーズ!新製品 Enewell-SOL P3H への置換えメリット
こうした更新需要や課題に対し、当社は2025年11月に新型パワーコンディショナEnewell-SOL P3Hをリリースしました。Enewell-SOL P3Hは、Enewell-SOL P2A/P2Hの後継として同等の外形・取付仕様を維持しつつ、最新の系統連系要件に対応しています。これにより更新作業を円滑に進めることができます。

Enewell-SOL P3H 9.9kW / 10kW
①更新条件への適合/低圧連系に適した仕様
力率設定や並列時許容周波数など最新の系統連系要件に対応し、低圧JET認証∗1を取得しています。最新のJET認証では、EMI対応についても、CISPR11 第6.2版の試験内容を含んでいます。
また、絶縁トランス内蔵のため柱上変圧器の三相200V配電線へ直接接続できます。別置きトランスが不要です。
∗1 JT認証:日本の第三者機関である一般財団法人 電気安全環境研究所(JET)が実施する、太陽電池発電システムや蓄電池システムの系統連系保護装置等の安全性と性能を認証する制度。
②太陽電池構成の組換えが不要
PV1000、Enewell-SOL P2A/P2Hの幅広い入力電圧範囲をカバーしています。これらの製品からの置換えの場合は、太陽電池の直列枚数・回路数の見直しが不要です。更新工程・工期の短縮につながります。
③サイズ互換で設置場所の再検討が不要
Enewell-SOL P2A/P2Hと外形・取付寸法、取付ねじ位置に互換性があり、PV1000からEnewell-SOL P3Hへの置換用アタッチメントも用意しているため、設置場所の再検討が不要となります。設備容量は9.9kW/10kWをラインアップし、容量変更手続きも不要です。
④高性能・高信頼性 更新を機に発電量UPも!
Full SiC構成、DC/DCコンバータ部に独自のDAB回路∗2を採用し、絶縁型では業界最高効率。当社従来機種比約3%以上UPの高効率を実現しています。

∗:25年10月時点 当社調べ
また、主回路に電解コンデンサ不使用、かつ、外部ファンレスにより高信頼性を実現しています。メンテナンスも軽減。腐食に強いアルミ外装の採用で、重塩害地域への設置にもオプションなしで対応しています。
∗2 Dual Active Bridge回路:絶縁トランスの両側にブリッジ回路がある方式
●小規模な自家消費システムにも最適!
- Enewell-SOL P3Hは、自家消費太陽光発電向けパワーコンディショナEnewell-SOL P3Aで好評の高速自家消費制御を標準搭載しています。RPR(逆電力継電器)の動作を抑えながら、発電電力を自家消費へ最大限活用できますよ。
また、Enewell-SOL P2A、Enewell-SOL P2H同様の大容量自立運転機能も標準搭載しています。 
- ▶あわせて読みたい:【解説記事】電気料金削減、災害時の備えにも!今注目の「自家消費型太陽光発電」とは?3つのメリットと導入事例を紹介
パワーコンディショナの更新について、一度相談してみませんか?
設置から10年以上が経過したパワーコンディショナの更新は、要件への適合や取付け互換性など様々な注意点があります。設備更新に不安や悩みをお持ちの方、スムーズな更新が可能なパワーコンディショナをお探しの方は、お問い合わせページからぜひお気軽にご相談ください!
※これまでにお取引のあるお客さまは、拡販パートナ(代理店)へお問い合わせください。
解説のポイント
- FIT開始から10年以上が経過。当時設置されたパワーコンディショナは更新の時期を迎えている。
- 系統連系技術要件の改定やEMI(電磁妨害)規制の強化など、更新条件が複雑化。また、取付け互換性など、更新時に注意すべきポイントは多い。
- 安川電機のEnewell-SOL P3Hは最新要件への対応や設置工数削減が可能。更新作業がスムーズに行える。


















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