パワーコンディショナは、太陽光発電システムの中で電力変換(太陽電池からの直流電力を系統電源に接続するための交流電力に変換)を担う重要な機器です。太陽光発電は長期間使用されるため、長期安定運用には定期的な確認・メンテナンスが必要です。太陽光発電システムを導入後、導入した企業(施主)にご注意いただきたい、長期安定稼働させる管理のポイントを紹介します。
太陽光発電システムを導入した。長期間安定稼働できるようにしたいが、運用するにあたって施主がやるべき管理や注意点すべき点を教えてほしい。
太陽光発電システムを長期安定運用するためには、定期的な確認・メンテナンスが必要です。設置したまま放置(何も面倒を見ない)していると、システム効率が悪くなったり発電量が少なくなったりしてしまいます。
導入後は、施主側でも、
①パワーコンディショナや太陽光パネルの定期確認
②パワーコンディショナの運転状況のモニタリング
③導入から10年経過後はパワーコンディショナの更新検討
を行いましょう。
パワーコンディショナの冷却部に目詰まりはないか?
パワーコンディショナの冷却部(ファン付きの場合、入気部や排気部のフィルタ)が目詰まりしていると、内部を上手く冷却できず、「温度上昇抑制」がかかりやすくなります。
「温度上昇抑制」とは、パワーコンディショナ内の温度が上昇しすぎた際に作動する保護機能です。温度上昇抑制にかかると発電量が低下し、発電ロスにつながってしまいます。
目詰まりが確認された場合、清掃してください。定期的なフィルタ清掃を推奨します。
■フィルタ清掃方法
パワーコンディショナの冷却ファンは動作しているか?
冷却ファンが停止していると、内部を上手く冷却できず、「温度上昇抑制」がかかりやすくなります。
冷却ファンの動作音、排気部の風量を他のパワーコンディショナと比較するなどして、定期的に確認してください。
冷却ファンが停止している場合は故障の可能性があります。製品を購入した会社様へ連絡してください。
太陽電池に日陰ができていないか?
草や木、竹などが生い茂り太陽電池に影ができていると、発電効率が下がり損失につながります。定期的に除草作業を実施してください。除草業者に委託する施主様もいらっしゃいます。
パワーコンディショナのモニタリング機器が設置されている場合は、運転状況を確認するようにしてください。
施主側での確認が難しい場合は、O&M(オペレーション&メンテナンス)実施会社への委託もご検討ください。
※O&M実施会社の選定については、製品を購入した会社へご相談いただくのもおすすめです。
■確認項目
・正常動作しているか?(停止していないか、異常は発生していないか)
・他のパワーコンディショナと比較して、運転状況や発電量に差異がないか?
・抑制(電圧上昇抑制、温度上昇抑制)は発生していないか?
・異常履歴に異常やエラーが残っていないか?
など
導入から年数が経過したパワーコンディショナについては、パワーコンディショナ本体の更新もご検討ください。
目安は連系*開始から10年です。10年が経過しましたら、製品を購入した会社様へご連絡いただくと安心です。
*太陽光発電システムで発電した電気を電力会社に送るために、電力会社の送配電網に接続すること
パワーコンディショナに関するお困りごとや疑問点がございましたら、
以下のフォームか、パワーコンディショナの購入ルートからお気軽にお問い合わせください。
また、よくある質問やYASKAWAコンタクトセンタもご活用ください。
技術相談、アフターサービスなど受け付けています。お問い合わせの際は、パワーコンディショナの機種名(形式)、シリアル番号、発生している現象、異常履歴(U3パラメータ)など発電所の情報を事前に準備ください。
業界 | 環境・エネルギー |
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アプリケーション | 太陽光発電 |
テーマ | 省エネ・創エネ、環境負荷軽減 |
製品 | 太陽光発電用パワーコンディショナ |
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