設備機器内の制御基板や、サーボアンプ、モータ、減速機などには有寿命部品が搭載されています。目視で把握するのが難しく、劣化や故障に気づきにくいのが現状です。稼働中の設備において、正常に使用し続けるために必要なメンテナンス方法をご紹介します。
長年使用している装置にエラー表示が頻繁に発生するようになり、突発的なライン停止が発生しないか不安がある。また、設備を複数台稼働しているため、装置の故障が同時多発することも避けたい。使用状況も納入時期も様々で、次にどれが故障するのか分からないという不安もある。
突発故障の発生や事後保全から脱却するためには、診断とオーバーホール(予防保全)の実施をおすすめします。
サンプリング診断
点検よりも短いスパンで診断を行っておくことで、点検時の予期せぬ異常の発覚などが少なくなり、突発的な生産停止を防ぐことにつながります。まずは、メンテナンス作業の前にサンプリング診断を実施し、装置や機械の状態を把握しましょう。目視で把握しにくい装置や機械の状態を数値化・波形化することで、状態を可視化します。同じ設備が複数台ある場合は、抜取りによるサンプリング診断で優先順位を付けることができます。オンサイト、センドバックどちらでも対応が可能です。
※製品により対応できない場合があります。事前にご相談ください。
オーバーホール
安川電機は、点検・診断による経年劣化した部品や故障個所の抽出、部品交換や清掃にて装置の性能を回復します。製品の生産工場に隣接した修理工場にて、品質の高いメンテナンス作業を実施します。
【事例1】インバータ回路:平滑コンデンサのオーバーホール交換
経年で電解液が漏出している電解コンデンサを新しい電解コンデンサへ交換。漏出を放置すると電源が入らない状態や、入力過電流が発生する恐れがあるため、電解液により腐食した銅バーも新しい銅バーへ交換します。
【事例2】モータ:ブレーキのオーバーホール交換
経年で摩耗粉の発生したブレーキを新しいブレーキへ交換。劣化した状態を放置するとブレーキ開放不良や温度異常、アブソエラーなどが発生する恐れがあるため、ベアリングや必要に応じてエンコーダやケーブル類も交換します。
オプションメニューのご紹介
オーバーホール依頼時に追加オプションメニューもご用意しています。
※事前の下見やお見積りが必要になります。
大型連休前のバックアップやバッテリー交換を忘れずに
大型連休前後やメンテナンス等で生産設備や装置を長期間停止すると、再開時にトラブルが発生することがあります。必要な対策を事前に確認・実施し、休み明けに再確認することが重要です。
業界 | 自動車・自動車部品、液晶製造、金属加工、搬送装置、射出・成形、半導体製造、電気・電子、食品、医療・医薬、冷暖房空調設備、社会システム、建設・住宅 |
---|---|
アプリケーション | 金属加工、組立、仕分け・梱包、搬送、検査・検出、空調、ファン・ポンプ、コンプレッサ、成形、レーザー加工、塗装、シーリング、アーク溶接、スポット溶接、その他溶接、研磨 |
テーマ | メンテナンス性向上 |
製品 | インバータ、サーボ、ロボット |
Copyright(C)2001‐2025 YASKAWA ELECTRIC CORPORATION All Rights Reserved.