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2017.07.04

工場のIoT活用“そもそも”から知りたい!

豆大福先生への質問豆大福先生への質問

工場へのIoT導入を考えているけれど、正直なところ
仕組みやメリットがよく分かっていません。

“Internet of Things”、略して「IoT」は毎日のようにメディアに登場する、今もっとも旬なキーワード。近年世界的な潮流になっており、業界を問わずさまざまな企業が導入を急いでいます。しかし、いざIoTの仕組みや導入の方法を問われると、困ってしまう人は少なくないかもしれませんね。

「インターネットとつなぐと何ができるか?」を考えよう

“Internet of Things”は直訳すると「モノのインターネット」。1999年にイギリスの無線タグ専門家・プロダクター、ケヴィン・アシュトン氏が提唱したといわれ、ずばりモノがインターネットにつながることを意味します。しかしIoTを考えるとき、この「モノ」とは何か? で戸惑う人が多いのではないでしょうか。

IoTでインターネットにつながるモノは、実は何でもいいんです。これまで、インターネットでつながるモノといえばパソコンや携帯電話などのIT機器でしたが、たとえば生活に関係する分野であれば自動車や冷蔵庫、家のドアでもよく、製造現場ならば工場のラインやモータ、ロボットなど、あらゆるモノがインターネットとつながる対象になります。

IoTを理解する上ではむしろ、「モノ」の中身や定義にこだわるよりも、その「モノ」とインターネットをつなぐことでどう役立つか、何が解決できるか? を考えることが重要。つないだ先の可能性を考えることで、ビジネスの機会は広がっていくといえるでしょう。

IoTの仕組みとは? すべては生産情報の収集から始まる

では、IoTとはどんな仕組みなのか。米国の公益法人で、技術の専門家で組織するIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)は、IoTを「アプリケーション」「ネットワークとコミュニケーション」「センシング」の3層のアーキテクチャで考えられるとしています。

つまり工場で使われるモータで言えば、モータはアプリケーションからネットワークを通じてセンシング(情報収集)される対象となるわけです。収集された情報はクラウドに蓄積され、分析されてモノや人にフィードバックされます。

生産情報を集めることで、たとえば異常を早期に発見できたり、より効率的なライン構築につながったりするでしょう。情報収集は、製造方法や製品の設計、ひいては人の働き方まで変える可能性を秘めているのです。

ちなみに「Internet of Things」という言葉は、2013年の8月に「オックスフォード英語辞典」のオンライン辞書に登録されたそうですよ。この月は、「selfie(自撮り)」や「emoji(絵文字)」も新語として登録されていましたね。

IoT化は加速度的に進んでいく どこから手をつければ?

デバイスやネットワークは以前に比べてコスト安になっており、アプリケーション開発の敷居も下がって開発期間も短くなっています。今後はIoTを使ったこれまでにない製品がどんどん生まれていくと考えられています。

総務省が2017年3月に初めて公表したIoTに関する国際競争力指標によると、日本の企業競争力は主要10カ国・地域の中で、米国と中国に次いで3位にランクインしました。ロボットを活用したスマート工場やスマートシティなど、新分野の関連機器・部材の市場シェアや成長率が高いことが順位を押し上げたのです。

「スマート工場」とは、生産機器や設備をネットワークで接続し、IoT化によって生産性向上を目指す工場のこと。モータやコントローラ、インバータ、ロボットなどの製品は、製造現場におけるIoTの重要な構成要素になります。これらの製品をネットワークにつなぎ、いかに情報を収集していくかが、IoT化のポイントとなるといえるでしょう。

PCソフトウェアやクラウドサービスを活用して、製品の生産情報を収集する

安川電機でも、ネットワークを活用した取り組みを進めています。たとえばロボットでは、ネットワーク技術を活用し、稼働状況や発生アラーム情報などの情報を収集し、異常の早期発見と復旧時間の短縮によって産業用ロボットMOTOMANの稼働率を向上させるPCソフトフェア「MOTOMAN Cockpit Platform」や、復旧作業を支援するクラウドサービス「MOTOMAN-Cloud」で、サービスの向上を図っています。

モーションコントロール製品向けには、トラブルシュートなどに役立つクラウドサービス「MechatroCloud」、インバータではスマホアプリ「DriveWizard Mobile」との連携もできる「YASKAWA Drive Cloud」も提供しています。

2018年春、安川電機はIoTやAIを活用した実証工場を新設予定

安川版インダストリ4.0のコンセプト実証の取り組みとして、「生産」と「製品」の2つの側面から先進的なものづくりを行う最新の次世代生産工場「ソリューションファクトリー(仮称)」の新設も進めています。

埼玉県入間市の安川電機モーションコントロール事業部の入間事業所内にできる「ソリューションファクトリー(仮称)」は、IoT技術やAIなどの技術を活用した生産管理や、お客様の様々なニーズにスピーディに対応するBTO(Build to Order)生産、製造装置の進化に答える新製品を適用した自動装置で構成した生産ラインなど、先進的なものづくりを実現していきます。

解説のポイント

  1. 「モノとは何か?」よりも、「つなぐと何ができるか?」を考える。
  2. IoT化の第一歩は、生産情報の収集から。
  3. ロボットやインバータなどの稼働状況を収集するシステムやサービスを活用する。

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