HISTORY

生産現場のモーション制御に欠かせないサーボドライブ。
当社は1983年にACサーボドライブを市場に投入して以来、国内外の多くのお客様に広くご愛顧いただいてきました。
2020年8月には累計出荷台数が2000万台を達成。
当社のサーボドライブの歴史をご紹介します。

  • ビフォアACサーボドライブ時代
  • ビフォアΣ シリーズ時代
  • Σシリーズ
  • Σ-Ⅱシリーズ
  • Σ-Ⅲシリーズ
  • Σ-Ⅴシリーズ
  • Σ-7シリーズ
  • Σ-Ⅹシリーズ

ビフォアACサーボ
ドライブ時代

1958年(昭和33年)に発明したミナーシャモータは、導体をじかにモータの回転子に載せるというユニークなコンセプトで、当時としては画期的な製品となりました。従来機種の100倍の応答速度があり、並外れた整流能力を持っていました。性能をより多く引き出すために、従来のずんぐりしたモータでなく、細長いモータとしました。モータの名称は「イナーシャ(慣性)がミニマム(最小)」という低慣性の特性に由来しました。

ビフォア Σ シリーズ時代

1975年以降になるとNC工作機械の駆動の主流はDC(直流)サーボモータとなりました。その頃当社は次々と画期的なサーボモータを生み出しており、産業界に「DCサーボモータの安川」を強く印象づけていました。1980年代に入り、産業機械の分野でモータのAC(交流)化が急速に進み始めます。電機メーカーが次々にACサーボ製品を市場に投入し、当社も1983年に工作機械用やロボット用のサーボモータ(Rシリーズ)をリリースしました。

Σ シリーズ

1990年初頭に半導体・液晶製造装置や電子部品実装機などで小型・高性能なACサーボの要求が高まり、徹底的な小型化、高性能化を実現したΣシリーズ(750W以下)を1992年から発売を開始しました。Σシリーズのサーボモータは巻線占有率を大きく高めた「分割コアによる高密度集中巻線方式」が特長で、当社の従来機種に比べて体積、質量ともに1/3を実現するとともに、サーボモータの最も重要な性能であるパワーレートを3倍以上に大幅に向上させました。その結果、機械の高精度化・高速化を実現しました。サーボパックも体積1/4、質量1/2となり、装置の小型化にも貢献しました。

Σ-Ⅱ シリーズ

サーボに対して更なる高速高応答・高精度化およびセットアップ時間の短縮などのニーズが一段と強まり、1997年Σシリーズの基本機能を強化したΣ-Ⅱシリーズの発売を開始しました。
Σ-Ⅱシリーズで初めてシリアルエンコーダを採用し、省配線化とともに、様々なデータのやり取りが可能となりました。

Σ-Ⅲ シリーズ

更なる高性能化のために、様々な産業用機械の要求特性により適合したドライブが求められるようになりました。2002年3月、半導体製造装置や実装機などで要求される高速で正確な位置決めに最適なΣ-Ⅲシリーズを発売しました。
同時期に滑らかな送りを可能にする工作機用途のシリーズも製品化し、2003年には剛性の低い機械での正確な軌跡制御を可能にするロボット用途を想定したシリーズについても製品化しました。

Σ-Ⅴ シリーズ

「ダントツ性能」「かんたん立ち上げ」「優れた拡張性」をコンセプトに、2007年Σ-Ⅴシリーズを発売しました。業界最高のアンプの応答性や調整レス機能の進化、更に国内サーボドライブとしてセーフティ規格にも標準対応し、装置としての安全規格への対応が容易になりました。

Σ-7 シリーズ

2013年に発売したΣ-7シリーズは、「7つを極めた心ゆさぶるソリューション」をコンセプトとして、①装置性能を極める ②使いやすさを極める ③環境性能を極める ④安心を極める ⑤サポートを極める ⑥ラインアップを極める ⑦互換性を極める―という7つのソリューションでお客様の課題を解決する製品として誕生しました。
Σ-7は、世界最高性能の実現や使いやすさはもちろんのこと、安全性の更なる向上や環境に配慮した設計などのニーズにも対応した製品として、装置のライフサイクルのあらゆるシーンでご活用いただいています。

Σ-Ⅹ シリーズ

生産現場で起こる変化に対応しながら、効率的な生産、高品質で安定した生産が行われる「止まらない工場」への変革が求められています。そうした、ものづくりを変革する当社のデジタルデータソリューション「i3-Mechatronics」の第一ステップとして、2021年に誕生したのがΣ-Ⅹです。
装置の動きの変化(問題)には原因があり、その真因の追求には各機器がどのような状態であったかが分かる、時間軸の揃った質の高いデータ収集が必要ですが、Σ-Ⅹでは、データ収集・可視化・分析がサーボ単体で可能となりました。
Σ-Ⅹは、「サーボから始めるデジタルデータソリューション」「業界最高のモーション性能」という2つの特長で、装置の付加価値を高める製品として期待されています。