■第26話 「今だからこそ!省エネチューニングで、簡単!『省エネ制御』」 |
|
行橋君 |
豆大福先生、おはようございます!
今日も寒いですね~
こんな日はこたつに入ってミカンでも食べたいなぁ。
そういえば、この間、電力会社から節電への協力依頼のチラシが入っていて、家庭でできる節電の方法がいろいろと紹介されていましたよ。
ところで、企業ができる節電となると、どうなのでしょうか? |
豆大福先生 |
そうだね、例えば製造業の場合だと電力消費の内訳は生産設備が8割、一般設備で2割といったところかな。
ただ生産設備は生産活動に影響のないようにしないといけないね。
誘導モータをインバータで制御することで省エネになることは、よく知られているけど、「省エネ制御」機能を活用、有効にすることでさらに効率がアップするんだよ。 |
行橋君 |
「省エネ制御」ですか、難しそうだなぁ。
もっと詳しく教えていただけませんか? |
豆大福先生 |
誘導モータを最大効率で運転して、インバータによる省エネをさらに向上させることができるんだ。
最大効率で運転するために、「省エネ係数(b8-04)」を最適値に設定する必要があるんだが、最適値を出すには、手入力で電圧を少しずつ変更しながら、最適値を地道に探す必要があったんだよ。 |
|
省エネ係数とは?
モータ効率を最大値に保つために使用します。
省エネ係数はモータ定格容量(E2-11)によって異なります。
出荷時設定では当社の標準モータに合わせていますので、当社製以外のモータを使用する場合は、最大効率で運転できているとは限りません。
この場合、電力モニタU1-08(出力電力)が最小となるように、5%ずつ変更します。
設定値を小さくすると、出力電圧が下がり省エネになりますが、設定値が小さすぎるとモータが失速(ストール)する場合があります。 |
|
|
V1000,A1000インバータでは「省エネ係数(b8-04)」を自動で測定できる『V/f省エネチューニング』という機能があって、これを利用すればモータとの最適な相性(数値)が簡単に分かるんだよ。 |
行橋君 |
どんな設備用途でも効果はありますか? |
豆大福先生 |
負荷変動のある設備であることだね、負荷が軽いときに効果を発揮できるんだよ。
用途としては、ファン・ブロワ、ポンプ、遠心分離機、裁断機(シェアリング)、木工機械などがあるね。 |
|
ファン・ブロワ、ポンプの場合で詳しく説明しよう。
ファン・ブロワ,ポンプなどの風水力機械の設備は、通常、余裕率(1.2~1.5)を考慮して大きめのモータを採用しているんだ。このために、設備の定格出力時には最大能力の約70%前後の負荷率で運転されているのが一般的で、効率も定格値を下回っているんだ。
負荷がさらに軽くなった場合、効率はさらに低下し、無駄な電力としてモータの発熱などの損失となってしまうんだよ。
省エネ制御はモータへの供給電圧を最適値に制御することで、軽負荷時の効率低下を改善し、無駄な電力損失を削減することにより、お客様の電力経費節減のお役に立てるというわけだ。 |
行橋君 |
なるほど!!
インバータによる大幅な省エネ効果に加えて、効率最大ポイントでの運転で更に電力経費の削減が可能になるんだ。まさに『究極の省エネ!省エネの中の省エネ』って訳ですね。
今日お土産に持ってきた、一度で2度おいしい、この芋あん大福みたいだなぁ。 |
豆大福先生 |
おっ!
おいしそうですな。
では、さっそくいただくとしましょうか! |